バイナリーオプションをやる上で用いることができるオシレーターの中に、
RSIとRCIというものがあります。
RSIに関しては耳にしたことがある方も多いかもしれません。
この2つは名前が似ているものの、仕組みは少し異なります。
今回はこの2つのオシレーターの違いについて解説していきたいと思います。
RSIとは
RSIとは、Relative Strength Indexの略で
相場の強弱をあらわすオシレーター系の代表格とも呼べるものです。
Relative=相対的な、Strength=力、Index=指標で、
相対力指数とも呼ばれています。
その値は0~100を推移し、
一般的に100に近くなるほど買われすぎ、
0に近くなるほど売られすぎだと判断できます。
RCIとは
RCI とは、
Rank Correlation Indexの略でRSIと同じく相場の強弱をあらわすオシレーター系の1種です。
Rank=順位、Correlation=相関関係、Index=指標で、
順位相関指数とも呼ばれています。
その値は1~−1、もしくは100~−100を推移し、
1または100に近くなるほど買われすぎ、
−1または−100に近くなるほど売られすぎと判断できます。
RSIとRCIの違い
RSIとRCIとの違いは、それぞれの算出方法にあります。
使い方は基本的にあまり変わりませんが、
算出方法が違うゆえに数字の範囲も変わってきます。
それでは算出方法をそれぞれ見ていきましょう。
RSI
ここではとりあえず、RSIの期間を7日間とします。
また、この期間は自身で自由に設定することができます。
以下の式で求めることができます。

B:7日間の値下がり幅の平均
ここで具体例を見ていきましょう。
1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 | 7日目 | 8日目 |
1000 | 1020 | 1030 | 1010 | 1040 | 1060 | 1050 | 1070 |
+20 | +10 | -20 | +30 | +20 | -10 | +20 |
表:株価の推移
2日目から前日値との比較が可能となるので、
7日間のデータを取り込むには8日間分のデータが必要になってきます。
上記の公式によると7日間の値上がり平均を求めているので、
まず値上がりの合計を求めてそれを7で割ります。
20+10+30+20+20=100
100÷7=14.286
この14.286が公式のAに値する数字です。
次に7日間の値下がり平均を求めます。
20+10=30
30÷7=4.286
この4.286がBに値します。
これらをそれぞれ公式に代入することによって、
14.286 / (14.286+4.286) × 100 =76.92%
算出された76.92がRSIとなります。
目安として、RSIの数値が70以上で買われすぎ、
30以下で売られすぎゾーンに突入すると言われています。
そしてそれぞれのゾーンに突入した後に反転した動きになったところで、
買われすぎゾーンの時は”売り”を、売られすぎゾーンの時は”買い”を考えるとよいとされています。
このように、
買われすぎ、売られすぎを数値で視覚化された状態で判断することができます。
RCI
次にRCIです。
期間を5とします。
こちらもRSI同様に自身での設定が可能です。
以下の式で求めることができます。

n:期間
ここでも具体例を見ていきましょう。

n=5,d=0を公式に代入すると、RCI=100となります。
加えてもう1つ例を見ていきましょう。

n=5,d=40を公式に代入すると、RCI=-100となります。
RCIは100と-100の間を推移する値です。
100に近いほど上昇トレンドにある、
-100に近いほど下降トレンドにあると言えます。
またそれぞれ
100と-100の時、買われすぎ、売られすぎを示しているとされています。
いかがだったでしょうか?
RSI とRCI でそれぞれ算出方法が全く違うこと、
またそれゆえに値となる数字も変わってくることがわかったと思います。
それぞれの長所と短所
RSIとRCIはそれぞれ算出方法が違うものの、基本的な使い方は同じです。
長所は、
相場の強弱、買われすぎか売られすぎを判断することができるため、逆張り手法に有効であるとされています。
短所は、トレンド相場に弱いことです。
この場合反発が起きず、
価格が伸びていってしまうことが非常に多いです。
逆にレンジ相場などのトレンドが形成されていない相場で、最も効力を発揮すると言われています。
RSIとRCIはその算出方法が異なるため、
併用して使うとより勝率の高いトレード結果が得られるかもしれません。